この時期気をつけたい!?適応障害と五月病について精神科医が解説
新生活が始まり、GWを控えた今知っておきたいのが五月病です。
五月病は適応障害としての文脈で語られることやメディアお得意の自律神経の話などを交えて語られる事が多いものですが実際はどういったものなのでしょうか。
結論から言ってしまえば当然、五月病という病気は存在しません。一体どういう事なのかみていきましょう。
このレターでは、メンタルヘルスの話に興味がある、自分や大切な人が心の問題で悩んでいる、そんな人たちがわかりやすく正しい知識を得ていってもらえるよう、精神科専門医、公認心理師の藤野がゆるくお届けしていきます。是非是非登録して読んでみてください。
そもそも五月病って?
新年度が始まり、進学や就職、異動などで環境が大きく変化する春。
そんな時期によく耳にするのが「五月病」という言葉。
新生活に適応しようと頑張る中で生じる倦怠感や無気力、不安、イライラなど様々な精神的・身体的不調が、特に5月のゴールデンウィーク明け、年度始まりの緊張や張り詰めた気持ちがひと段落する時期に出やすいと考えられているようです。
それゆえ学生や新社会人などに多くみられると言われていますが、当然それ以外の人にも起こり得ます。そもそも医学的に正式な病名ではないので誰に起こる、誰に起こらないなどと定義できるものではありません。
この五月病に対し自称専門家たちがこぞって「適応障害である」とまことしやかに語る記事などがこの四月以降多く出てくるでしょう。五月病=適応障害なのでしょうか?