精神科に行くと薬漬けにされるってほんと?

「精神科に行くと薬漬けにされちゃうよ」
精神疾患を有する患者さんの数が400万人を超え、ストレス社会と呼ばれるようになって久しい今日でもネットでは十分な正しい情報が得られず、まことしやかに囁かれ続けるこんな噂。
なぜそんな噂が立ってしまうのか、実際に精神科では多くの薬が処方されているのか。実際に臨床現場に立つ精神科医の目線から解説させていただきたいと思います。
藤野 2024.07.02
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さて、精神科に対して持たれる多くの偏見、誤解の中でも最も古く、大きく、そして未だ根強いものが精神科薬漬け問題でしょう。これのせいで何となく精神科は近寄りがたく怖いというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

・精神科に行くとたくさん薬を処方されて薬漬けにされるよ。

・依存性のある薬を出されておかしくされてしまうらしいよ。

まことしやかに囁かれ続けるこの噂。

実際に受診される患者さんの中にもこういった話を聞き、怯えながら受診される方、薬は絶対に使いたくないとおっしゃられる方、そして逆にたくさん薬をもらえると思って来る方、様々いらっしゃいます。

では我々精神科医はそういった方々に実際に大量の薬を処方し薬漬けにするのでしょうか。

***

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