~バカはバカらしく生きろ~IQとは一体なんだろうか
昨今SNS上で「境界知能」という言葉が他人を揶揄する際に使われるのを見ることが増えました。
元々漫画の世界などでは「IQ200の天才」なんてキャラクターがデータを駆使し活躍することが少なくありませんでしたが、日常生活の中でIQや知能という言葉に触れることはそう多くなかったのではないかと思います。
発達障害ブームにより知的能力やWAISやWISCといった知能検査への注目が集まるようになってきたことが影響しているのか、そのIQを持ってして頭がいい悪いという話をしている人が散見されるようにもなりました。
そして残念なことに「境界知能」や「グレーゾーン」という言葉を用い、他人を馬鹿にするような使い方をする人間も目立ってきたのです。
今日はいつもと少しテイスト変えて、IQとバカというものについて、私の考えを書き綴っていきます。
このレターでは、メンタルヘルスの話に興味がある、自分や大切な人が心の問題で悩んでいる、そんな人たちがわかりやすく正しい知識を得ていってもらえるよう、精神科専門医、公認心理師の藤野がゆるくお届けしていきます。有料会員になるとなんと80本以上の過去記事も全て読み放題。是非是非登録して読んでみてください
IQってそもそも何?
そもそもIQとは一体なんなのでしょうか。
みんな大好きWikipediaによれば
標準化検査または知性を評価するために設計された下位検査から得られる合計得点のことである
とされていますが、実はまさにその通り、精神科医の中にも「IQとは何かと聞かれたらIQ検査でわかるものであると答える」なんてトンチのようなことをいう人が多くいますが、それもまんざらではなく結局はただその検査の結果でしかないわけです。
もちろんその検査によってどういった能力が高く、どういった能力が低いのか、そのばらつきがあるのかなどは判断ができるでしょうし、ある程度の低さのものがあればそれが日常生活に影響することやストレス耐性に関わることは我々精神科医はよく知っています。
特に私はこの5年間医療刑務所で勤務し、世間が想像する「医療が必要な人」以上に、知的障害の患者が一般刑務所では順応できず不適応を起こし医療刑務所に移送をされてくることを見ていましたので、これはより実感をするところです。
ただ、当然この検査一つの結果で日常の行動全てが予想できるわけではありません。
人々が世の中の出来事にこういった形で反応するだろうという想定はできても、それが全て予想通りにはならないからラプラスの悪魔はまだ存在しないのです。
そして、IQが低いこととバカであることがイコールかと言えばそうではありません。