ためこみ症って一体何?
ニュース番組などを見ていると年に数回は「ゴミ屋敷の主人を直撃」みたいな特集を見かけます。
番組を見て多くの人は「なぜ片づけないのか」「だらしない人間だ」「近くに住まないでほしい」と嫌悪や忌避の気持ちを持つかもしれませんし、何なら番組側はむしろそういった感情を煽るような演出をしています。
一方的に「片づけないと近所の人が困っていますよ」「なんで片づけないんですか」「手伝います」なんて押し付けて、原因を解決しないまま演出として片づけて、また数ヶ月後に元通りになっている光景をしめしめと思いながら呆れ顔を作り報道します。
もちろんゴミ屋敷にもいろんな理由があります。
病気じゃなくただのだらしない人や変な人なのかもしれません。
しかし、その中には単なる性格や習慣ではなく、精神医学的な問題として理解すべき「ためこみ症」のケースも含まれます。
知識が増えるとその度に世界の見え方は変わってきます。あなたの世界にぜひまた一つ、メンタルヘルスの正しい情報、知識を加えてみて欲しいなと思います。
このレターでは、メンタルヘルスの話に興味がある、自分や大切な人が心の問題で悩んでいる、そんな人たちがわかりやすく正しい知識を得ていってもらえるよう、精神科専門医、公認心理師の藤野がゆるくお届けしていきます。是非是非登録して読んでみてください。
ためこみ症って?
ためこみ症は最新の米国精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル:DSM-5-TRでは「強迫症および関連症群」の章に分類されています。
この章には他に「身体醜形症」や「抜毛症」なども属しており、一個一個解説していきたいくらいみなさんにとっても興味深く意義のある章だと思うのですが、それはまた別の機会に譲り、今回は本題からずれないようためこみ症に話を戻していきます。
この章にためこみ症が含まれていることは、単なるだらしなさや収集癖ではなく、ものをためておくことへの強い欲求、そしてそれらを捨てることに関しての苦痛の結果として、所有物が放棄できないのだということをはっきり表しています。
単なる生活習慣や性格の問題ではなく、しっかりと精神疾患として位置づけられているわけです。