ゲーム依存、ネット依存、どこからが病気?どうしたらいい?精神科医が解説
夏休みも終盤に差し掛かってきました。
休み中に、朝起きたらゲーム、食事中も動画を見て、夜になってもSNSを見続ける。
そんな生活を目の当たりにし、心配になっている保護者の方も多いのではないでしょうか。
実際に精神科の外来では、お子さんの長期休暇の過ごし方や、スマホ、ゲームの使い方に頭を悩ませている親御さんが非常に多くいます。
その際、多くの保護者の方が「ゲーム依存」「ネット依存」と口を揃えて言いますが、実は実際に依存症のレベルになっている子はそう多くないということ。
ゲームを長時間しているだけで、すぐに「依存症」と決まるわけではないのですが、ただ、精神科のいう「病気」の基準に達していないから全く問題ない、と言って終わらせていいかというとそうではなく、基準に達してなくても依存的なのは間違いない子もたくさんいます。
耳が痛い話ですが、昨今では我々大人だって、スマホに依存的になっていない人の方が少ないのではないかと思うレベルです。
どこからが依存症?どう対処していけばいいの?そんな話を精神科専門医が解説していきます。
このレターでは、メンタルヘルスの話に興味がある、自分や大切な人が心の問題で悩んでいる、そんな人たちがわかりやすく正しい知識を得ていってもらえるよう、精神科専門医、公認心理師の藤野がゆるくお届けしていきます。有料会員になるとなんと100本以上の過去記事も全て読み放題。ぜひ登録して読んでみてください。
依存症へのよくある勘違い
精神科の外来をしていると「◯◯時間もゲームをしているんです!依存症ですよね?」なんておっしゃられる保護者の方が多いのですが、実はこれだけでは判断がつきません。
これは多くの依存症について言えることで、また、みんなが勘違いしやすいことなのですが、基本的に、依存症はその時間や量で一律に線を引くことのできない疾患です。
長時間であっても依存症でない人もいるし、比較的短時間であっても依存症の人もいます。
意外でしょうか?どういうことかみていきましょう。
ちなみに「ネット依存」「スマホ依存」という言葉は日常的によく使われますが、厳密な話をすればWHOの最新の診断基準ICD-11では、それら自体が独立した病名として位置づけられているわけではありません。
一方で、「ゲーム行動症(Gaming disorder)」は正式に病気として位置づけられています。
ただ、まだ疾患として定義されていなくてもネット依存などもある程度、他の依存症と構造は似ており、実際依存的になっている人はたくさんいますので、まとめてお話をしていきます。
何を持って疾患とされるか
まずは依存症の中でも、今回話題として取り上げている子供のゲーム行動症について考えてみましょう。