認知の歪み 白黒思考編

同じ困難に直面した時にしんどくなる人ならない人、何が違うのでしょうか。世界の見え方は自分がどのようなフィルターを通し見るか次第で大きく変わります。今回は物事を捉える際の認知の歪み、その中でも心当たりがある人も多いであろう「白黒思考」について解説していきます。
藤野智哉 2024.08.20
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「認知の歪み」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。何か事件が起こると自称犯罪の専門家の皆さんが口を揃えて犯人の歪んだ考え方を勝手に「認知の歪み」ということにしてしまいコメントをするので「認知の歪み」は犯罪につながる歪んだ考え方だと勘違いしてしまっている方も多いでしょう。

もちろん犯罪の背景にそういった認知の歪みが作用していることはありますが別に認知が歪んでいなくても、正しく物事を捉え考えた上で罪を犯す人も多くいます。逆に認知の歪みがあったとしても罪を犯さない人は多くいますし、犯罪に結びつかない種類の認知の歪みだってたくさんあります。

本来、認知の歪みという言葉はそんな使い方をするための言葉ではなく、さらに言えば昨今では「歪み」と表現すること自体がナンセンスではないかということすら指摘されていたりもします。

今日はこの認知の歪み、そしてその中でも心当たりがある人も多そうな「白黒思考」を取り上げ、解説していきます。

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